コレクション

重要文化財

大休正念筆 尺牘

だいきゅうしょうねん    せきとく

  • 紙本墨書 33.2×90.4㎝
  • 鎌倉時代 13世紀
No.11010

大休正念(1215-89)による尺牘(書状)。大休正念は臨済宗松源派の僧侶。文永6年(1269)、鎌倉幕府第八代執権・北条時宗の招きによって来日、鎌倉・禅興寺に入った後、建長寺の住持となった。その後、寿福寺、円覚寺を歴任し、浄智寺を開山。この尺牘は法友に宛てたもので、金剛経の名句を引いて諸行無常を語り、大休自身の目が不自由であることを述べていることなどから、老いの胸中を告げた晩年のものと考えられている。全十四行。なお江月宗玩の『墨蹟之写』元和7年(1621)に写されている。

掲載図書
『飛梅余香』財団法人常盤山文庫、1967年(解説 菅原壽雄)
『墨の美』常盤山文庫、1972年
『常盤山文庫名品選 墨の彩り』常盤山文庫、2003年(解説 高橋範子)
『常盤山文庫創立80周年記念名品選 蒐集のまなざし』公益財団法人常盤山文庫、2023年(解説 恵美千鶴子)

ほか