コレクション

青磁盤

せい じ ばん

  • 高3.5㎝ 口径14.2㎝ 底径6.5㎝
  • 五代~北宋 10~11世紀
No.21054

底裏を除く全体に白化粧をしてから施釉した盤で、うらに削り込んだ底裏には支焼痕が三つ残る。内底にも一段刳った円圏がある。釉は白濁感のある灰緑色を呈すが、白化粧のない底部は釉下に鉄銹斑の多く飛ぶ茶色の地を見せている。
 本作と同じように、全体に白化粧、底部に三個の支釘痕を残す総釉で、器壁が口縁に向かって広がり、底裏は内に浅く刳った形式の盤は、陝西省考古研究所と耀州窯博物館が五代の耀州窯とする黄堡窯に出土を見る。
本作のように総釉仕上げにこだわった支焼具の使用は、陝西省考古研究所と耀州窯博物館が『五代黄堡窯址』と区別して『北宋耀州窯址』とした耀州窯の出土品には見られない。総釉と底裏の仕上げの工夫が次にみられるのは河南省宝豊清凉寺窯址の出土品であり、さらにそれは南の南宋官窯へとつながってゆく。

掲載図書
『常盤山文庫中国陶磁研究会会報5 青磁「東窯」』公益財団法人常盤山文庫、2013年(解説 佐藤サアラ)
『常盤山文庫と町田市立博物館が語る 中国陶磁うつくし』町田市立博物館、2016年(解説 佐藤サアラ)