白磁壺
はく じ こ
- 高16.5cm 口径8.9㎝ 底径9.2cm
- 盛唐
No.21075
日本で「万年壺」と呼びならわされてきた形の壺で、白く硬い生地に胴下半部まで白化粧をし、その上に高火度透明釉がかかっている。内側は口部から肩部までは無釉であるが、胴部器壁から内底まで鉄分の多い高火度釉がかけられ、黒色に仕上げられている。万年壺は白磁よりもむしろ三彩に多く、盛唐期を中心に晩唐まで作られたが、本作のしっかりと張った胴や、白と黒の対象を見せる白磁作品が多くみられる時期を考え合わせると、年代は下るものではなく盛唐と考えられる。
掲載図書
常盤山文庫中国陶磁研究会会報7『初期白磁』公益財団法人常盤山文庫、2018年(解説 佐藤サアラ)