コレクション

白磁天鶏壺

はくじてんけいこ

  • 白磁 高24.8cm
  • 隋 7世紀
No.21061

盤口瓶に把手、肩に鶏の頭の形の飾りのつく「天鶏壺」と呼ばれる器種は、東晋以来の青磁に始まり、隋には白磁で現れている。常盤山文庫には白磁天鶏壺が二点あり、基本的な形こそ同じであるが、印象は大きく異なる。この作品は、胴裾までかかる釉が緑みを帯び、溜まったところは緑色にガラス化し、青磁とは呼べない白さがあるがものの白磁と呼べる段階には達していないという、青磁から白磁への移行段階にあるような釉調である。

掲載図書
『唐磁 白磁・青磁・三彩』根津美術館、1988年(解説 内田サアラ)
常盤山文庫中国陶磁研究会会報7『初期白磁』公益財団法人常盤山文庫、2018年(解説 佐藤サアラ)