コレクション

白釉壷

はく ゆう こ

  • 高11.9㎝
  • 盛唐~中唐
No.21074

白い土に透明の鉛釉のかかった低火度焼成の白釉壷である。唐時代には高火度灰釉の白磁壷と本作のような低火度鉛釉の白釉壷という技法の異なる二つの白い壷が存在した。表面は鉛釉に特徴的な虹彩を放つ。同じ時期の三彩壷の内部が無釉であることが多い一方、白い壷は施釉されている。内部の施釉が実用性を示しているとすれば、墓の中かあるいは生活の中か、壷の色が白であるが故の役割があったのだろうか。

掲載図書
常盤山文庫中国陶磁研究会会報7『初期白磁』公益財団法人常盤山文庫、2018年(解説 佐藤サアラ)