ろ よう だるま
衣を力強く太い濃墨線で描き、外隈を施して達磨の体躯を際立たせる。落款も印章もなく作者は不明であるが、16世紀ころの制作と推測される。狩野養川院惟信の箱書では、14世紀の画僧である「一之」筆とするが、一之と伝わる白衣観音図(出光美術館、ドラッカー・コレクションなど)とは作風が異なる。
来歴 広島藩浅野家伝来
掲載図書 『常盤山文庫×慶応義塾 臥遊―時をかける禅のまなざし』慶應義塾ミュージアム・コモンズ、2003年(解説 松谷芙美)