釈迦三尊図 雲渓永怡 筆
- 紙本淡彩 112.2×52.0㎝
- 室町時代 16世紀
No.13035
雲渓永怡は、『本朝画史』『画工便覧』などの記述から江戸時代以来、「画法を雪舟に学び、高野山に住した」と了解されてきた絵師である。残された記録や作品からは雪舟流を正統に継承した、多分に専門職業絵師的な性格を持つ画家であることが知られる。永正(1504-21)から天文(1532-55)までのおよそ50年余りを周防・長門地方を中心に活躍したことが知られ、現存作品は30件ほどに及び、作画範囲も仏画・肖像画・絵馬をも含めて広範囲にわたる。
三幅の各幅に「雲渓筆」の款記と「永怡」の朱文方印がある。
掲載図書
松下隆章『室町水墨画』第一輯、室町水墨画刊行会、1960年
『飛梅余香』常盤山文庫、1967年(解説 菅原壽雄)
『常盤山文庫名品選 墨の彩り』常盤山文庫、2003年(解説 河合正朝)