雪景山水図 惟高妙安 賛
せっけいさんすいず いこうみょうあん
- 紙本墨画 22.3×37.8㎝
- 室町時代 16世紀
No.13004
描かれているのは、雪の降る水辺を笠をさした人物が往来する景色である。画面右上方には惟高妙安(1480-1568)による賛、左下に「山林樵客」朱文方印が捺されている。賛者の惟高妙安は相国寺住持を務めた室町時代後期の禅僧で、鹿苑院塔主に任ぜられ僧録も掌った。惟高には「山林樵家」の号があることから、自画賛である可能性も指摘されており、検討を要す。
来歴
池田成彬旧蔵
掲載図書
松下隆章『室町水墨画』第一輯、室町水墨画刊行会、1960年
『菅原通濟愛蔵美術展』毎日新聞社、1964年
『常盤山文庫名品展』神奈川県立博物館、1983年
『常盤山文庫名品選 墨の彩り』常盤山文庫、2003年(解説 河合正朝))
『特別展 慶應義塾創立150年記念特別展「未来をひらく福沢諭吉」展』東京国立博物館、2009年
『臥遊 時空をかける禅のまなざし』慶應義塾ミュージアム・コモンズ、2023年(解説 松谷芙美