雪景山水図 惟馨周徳 筆 大愚宗演 賛
せっけいさんすい いけいしゅうとく たいぐそうえん
- 紙本墨画
- 室町時代 16~17世紀
No.13037
高い岸壁とその上にたたずむ寺院の伽藍、水辺には一艘の小舟とそれに乗る人物、その全体が雪で覆われている様子を詩に再現している。画も詩も、唐の詩人柳宗元の「江雪」を意識している。
惟馨周徳は『本朝画史』によれば、雪舟の後、天文6年(1537)頃、周防の雲谷庵主となったとされる。本作のような行体の山水図のほか撥墨技法による山水図を多く描き、雪舟流を受け継いだ後継者のひとりとされる。
大愚宗演は室町時代末期・安土桃山時代の禅僧。天正19年(1591)に南禅寺住持の称号を得ている。