コレクション

青磁五輪花鉢

  • 耀州窯 高6.6㎝ 口径18.0㎝ 底径8.0㎝
  • 五代~北宋 10~11世紀
No.21051

浅く削った大きめの高台から口縁にむけて直線的に開いた鉢で、口縁は刻みをつけて五輪花に、胴にも輪花にあわせて五か所にへこみをつけている。高台内畳付きすべてに釉のかかった総釉で、畳付き三か所には支焼痕がある。胴裾まで白化粧、高台部分はもとの土の上に青磁釉がかかる。こうした碗は、陝西省考古研究所と耀州窯博物館が耀州窯の五代期とした黄堡窯址から出土を見ており、類品は五代も最初期の層位に位置付けられている。紀年墓資料と比較すると、10世紀末から11世紀前後と考えられる墓に出土例がある。

掲載図書
『常盤山文庫中国陶磁研究会会報5 青磁「東窯」』公益財団法人常盤山文庫、2013年(解説 佐藤サアラ)
『常盤山文庫と町田市立博物館が語る 中国陶磁うつくし』町田市立博物館、2016年(解説 佐藤サアラ)