重要文化財
宗峰妙超筆 満庵宗祐宛消息
しゅうほうみょうちょう まんあんそうゆう あて しょうそく
- 紙本墨書 31.8cm×89.1cm
- 鎌倉‐南北朝時代 14世紀
No.11043
京都大徳寺を開いた宗峰妙超(大灯国師 1282-1337)が、弟子の満庵宗祐に宛てた消息(手紙)。夏の安居(あんご=修行僧が一定期間集団生活をし修行に専念すること)が終わっても宗祐が上洛しないので残念であると述べるとともに、彼が住持職を務める祐徳寺の造営や教化が順調であることを悦び、それは満庵の長年にわたる苦労の賜物であることなどを記している。紙面冒頭の小字は、宗峰妙超門下、満庵の同門僧たちの近況を知らせる内容。本作は宗峰妙超と弟子の関係、また書状における宗峰妙超の書風を伝える貴重な資料である。
益田鈍翁旧蔵。
掲載図書
『飛梅余香』財団法人常盤山文庫、1967年(解説 菅原壽雄)
『墨の美』常盤山文庫、1972年
『常盤山文庫名品選 墨の彩り』常盤山文庫、2003年(解説 高橋範子)
『常盤山文庫創立80周年記念名品選 蒐集のまなざし』公益財団法人常盤山文庫、2023年(解説 六人部克典)