コレクション

青磁鳳凰耳花生

せいじほうおうみみはないけ

  • 龍泉窯 高27.5cm
  • 南宋時代 13世紀
No.21004

鳳凰耳花生は日本に数多く伝世品があるが、作品ひとつひとつ、全体の細さや頸と胴のバランス、肩の張りや鳳凰耳の細部の作りなどにそれぞれ違いがある。本作は鳳凰耳の作りが非常に丁寧で、顔は目や嘴、鶏冠がきっちりと陽刻され、細い頸はしっかりと頭をもたげて胸をはったようなラインをつくり、鈍さのないその姿が全体をきりっとしたものにしている。ほかの作品には見ない肩の丸みも本作の特徴である。内箱の蓋表には、旧箱から切り取られた箱書「青地花瓶口花入」が嵌め込まれている。蓋裏に添付された古筆了伴による極によれば、箱書きは金森宗和である。