青白磁唐子文鉢
せいはくじ からこ もん はち
- 景徳鎮窯 高 5.5cm 口径19.8cm
- 南宋時代 12‐13世紀
No.21006
純白の素地に青みを帯びた透明釉のかかった青白磁は宋時代の景徳鎮で盛んにつくられ、影青(いんちん)と呼ばれた。本作は見込みに流れるような片切彫りで唐子が表された鉢で、墓からの出土例も多く、宋時代の景徳鎮の代表的な器種といえるが、製作年代に若干の幅があると思われる。文様の省略化が進み唐子と唐草が混然となった例、鉢の形も見込みの平らな部分(鏡)が大きく浅めのものと、鏡が小さく深めのものとあす。本作は前者にあたる立ち上がりの浅い鉢で、施文も非常に丁寧である。
掲載図書
『常盤山文庫と町田市立博物館が語る 中国陶磁うつくし』町田市立博物館、2017年(解説 佐藤サアラ)