こくゆうせいはくはんべんこうすいちゅう
黒釉に白濁した釉薬を厚くかけた作品はしばしば「海鼠釉(なまこゆう)」の名でよばれ、唐時代後期の河南省で焼かれていたことが知られるが、本作はそれらとは釉のかかり方がやや異なる。いわゆる海鼠釉が、器物に厚くかかり白濁感が強いのに対し、本作は薄く全体に散らすようにかかっている。
掲載図書 『唐磁 白磁・青磁・三彩』根津美術館、1988年(解説 内田サアラ) 『常盤山文庫と町田市立博物館が語る 中国陶磁うつくし』町田市立博物館、2016年(解説 佐藤サアラ)