緑釉貼花文壺
- 高 39.8cm 口径16.7cm 底径18.5cm
- 隋時代 6-7世紀
No.21012
こうした貼花文を持つ緑釉の壺は世界各地に類例があり、かつては北朝のものとされたこともあったが、河南省の晩唐墓からの出土品が知られるようになったことで、近年では晩唐とされる傾向にある。一方、現存する一連の作品には器形・作行き・貼花文の種類にそれぞれ違いがあり、すべてを同時代のものとしてよいかどうかには疑問の余地がある。本作に関しては、張りのある形、入念な貼花装飾という点から、唐よりは前の隋と考えられる。
掲載図書
常盤山文庫中国陶磁研究会会報3『北斉の陶磁』財団法人常盤山文庫、2010年(解説 佐藤サアラ)
『常盤山文庫と町田市立博物館が語る 中国陶磁うつくし』町田市立博物館、2016年(解説 佐藤サアラ)
『常盤山文庫創立80周年記念名品選 蒐集のまなざし』公益財団法人常盤山文庫、2023年(解説 三笠景子)