さんさいしじこ
素地や釉調、河南省から出土する北斉時代の典型的な四耳壺の形から北斉時代のものと考えらえる作品である。色彩を異にする複数の鉛釉の施釉は唐三彩で開花するが、透明と緑と褐色という三種の鉛釉を用いた三彩は、早くも北斉時代、山西省太原市の婁叡墓(570年)に出土例がある。本作はそうした北斉三彩の貴重な作品の一つである。