そくたいてんじんぞう さかいほういつ
きれいにまとめ丁寧に仕上げられた天神、背景に描かれた華やかな白梅、本作の瀟洒な雰囲気はいわゆる琳派の天神像で、ここにはもはや信仰の対象という雰囲気はない。筆者酒井抱一(1761-1829)は、姫路藩主酒井忠以(さかいただざね)の弟で、武家の出身であるが37歳で出家し風雅の生活に入った。尾形光琳の絵に感動し、その画風の再興につとめたことで知られる。