東京国立博物館 東博コレクション展《日本美術の流れ》
- 期間
- 2026年2月17日~4月5日
- 会場
- 東京国立博物館本館3室
東京国立博物館、東博コレクション展《日本美術の流れ》に当財団所蔵の虎関師錬筆「七言律詩 梅花第八」が展示されます。
本作は、日本初の仏教通史書『元亨釈書』の編者で知られる臨済宗の僧侶、虎関師錬(1278-1346)の筆によるものです。虎関師錬は詩文集『済北集』を残していますが、そこには「梅花」と題した七言律詩が九首載っており、この作品はその第八首目の詩を書写したものです。これには「建武五年晩秋九月中旬」の年記がありますが、常盤山文庫にはもう一首、年記はありませんが同様の筆跡の梅花があり、『済北集』の四首目であることが確認されています。詩文集のなかで虎関師錬は様々な「梅花」を詠んでおり、梅が虎関の好んだ詩題であったことがうかがわれます。
虎関師錬は詩文、書法をよくした学僧として知られます。本作の筆致、詩文部分は薄墨を自在に走らせた草書体、款記の部分は書の研鑽を積んだことをうかがわせる行書体。教科書にも載る『元亨釈書』の編者虎関師錬。梅の季節の今、「梅花」を書写したその筆跡から虎関の人柄をご想像いただくのも楽しいのではないかと思います。
掲載図書
『墨の彩り』財団法人常盤山文庫、2003年
『常盤山文庫 創立八十周年記念名品撰 蒐集のまなざし』公益財団法人常盤山文庫、2023年



