展示情報

東京国立博物館東洋館 特集《創立80周年 常盤山文庫の名宝》 前期展示2

期間
令和5年8月29日~9月24日
会場
東京国立博物館東洋館8室

東洋館で開催中の《常盤山文庫の名宝》は9月25日に展示替えがあり、書画作品は前期と後期で作品が入れ替わります。
*前期展示作品

前期で入れ替わってしまうものの一つに、清拙正澄筆「餞別偈」があります。後期に展示される国宝「遺偈」は清拙正澄の臨終間際の絶筆ですが、それとは異なる文字をご覧いただき、比べてみていただくのも面白いと思います。
工芸はほとんど入れ替わりませんが、墨蹟と取り合わせた砧青磁「筍」は後期では鳳凰耳花入に代わります。他館所蔵の筍とは口の作りが異なりますので、そのあたりもご覧いただければと思います。
後期も引き続き展示されますが、彫漆雲文水注および盆は、お持ちであればルーペでご覧になると別の世界が見えてきます。彫漆は、木胎を彫ってから漆を塗る鎌倉彫と異なり、漆を何層も塗り重ねてから文様を彫っています。したがって、断面をルーペで見ると塗り重ねられた赤と黒の筋が見えてきます。
そして青くないのになぜ青磁と呼ぶの?と尋ねたくなる「米色青磁」。青く窯変した部分を見せる画像の公開はこれまであまりしてこなかったのですが、今回は展示も、そして図録『蒐集のまなざし』でもあえて青が見える面をお見せしています。こちらもご覧になってみてください。

主な展示情報

  • 清拙正澄筆「活侍者宛餞別偈」(重文) 南北朝時代 14世紀

  • 青磁筍花入

  • 米色青磁 官窯 南宋時代 12~13世紀

  • 彫漆雲文水注(部分) 南宋時代 12~13世紀