東京国立博物館総合文化展《日本美術の流れ》
- 期間
- 令和3年4月27日~7月18日
- 会場
- 東京国立博物館本館4室
東京国立博物館総合文化展《日本美術の流れ》に当文庫所蔵、青磁鳳凰耳花生が出陳されます。鳳凰耳花生は日本に数多く伝世品がありますが、作品ひとつひとつ、全体の細さや頸と胴のバランス、肩の張りや鳳凰耳の細部の作りなどにそれぞれ違いがあります。本作は鳳凰耳の作りが非常に丁寧で、顔は目や嘴、鶏冠がきっちりと陽刻され、細い頸はしっかりと頭をもたげて胸をはったようなラインをつくり、鈍さのないその姿が全体をきりっとしたものにしています。ほかの作品には見ない肩の丸みも本作の特徴です。内箱の蓋表には旧箱から切り取られた箱書「青地花瓶口花入」が嵌め込まれています。蓋裏に添付された古筆了伴による極によれば、箱書きは金森宗和のものです。