事業計画


令和4年度事業計画

(令和4年4月1日~5年3月31日)

1.美術品の展観
①自主企画展覧会

かねてより計画していた当法人の「創立80周年記念展覧会」(仮称)を令和5年8月29日から10月22日まで東京国立博物館東洋館で開催することが決定した。
本年度は、同館の協力を得つつ出陳作品、関連イベント、記念図録制作等々について具体的な打ち合わせを進める。
また、慶應義塾大学ミュージアム・コモンズにおいて、当法人寄託作品を活用した80周年記念の展示会を行う予定であり、これについても準備を進める。

②展覧会への出陳等

コロナ禍のため、様々な企画展覧会の開催が見通せない等の状況が続いており、本計画立案時における出陳依頼は、次のとおりである。
なお、期中に出陳依頼があった場合は検討し適宜対応する。

  1. 九州国立博物館
    開催期間:令和4年4月12日~4月24日
    出陳作品:歌川国綱筆「江戸名所之内 亀戸天神藤の盛」(32026)
    三代歌川豊国筆「亀戸藤の景」(32078)
    歌川広重筆「江戸名所 亀戸天満宮」(32018)
    歌川広重筆「名所江戸百景 湯島天神坂上眺望」(32027)
  2. 東京国立博物館総合文化展「中国の青銅器」
    開催期間:令和4年4月19日~8月7日
    出陳作品:「白磁獣耳瓶」(21073)
  3. 東京国立博物館総合文化展「日本美術の流れ」
    開催期間:令和4年4月26日~6月5日
    出陳作品:「柳に鵯図」(13051)
  4. 九州国立博物館
    開催期間:令和4年4月26日~5月22日
    出陳作品:歌川国虎筆「浮絵 亀戸天満宮藤花盛之図」(32020)
    歌川広重筆「江戸名所 湯島天満宮」(32028)
    歌川広重筆「東都名所 亀戸天満宮境内雪」(32042)
    歌川広重筆「江都名所 湯しま天神社」(32029)
    歌川国安筆「亀戸の藤」(32019)
  5. 京都国立博物館
    開催期間:令和4年10月8日~12月4日
    出陳作品:清拙正澄墨蹟「遺偈(国宝)」(11029)
    馮子振墨蹟「易元吉画巻跋(国宝)」(11019)
    伝趙昌筆「茉莉花図(重要文化財)」(12012)
  6. 東京国立博物館および九州国立博物館における出陳
  7. 九州国立博物館
    開催期間:令和5年2月7日~3月12日
    出陳作品:狩野松栄筆「束帯天神像」(31007) 「束帯天神像」(31024)
    「束帯天神像」(31034)
    狩野松栄筆「北野社頭図」(31096)
    近衛信尹筆「渡唐天神像」(31014) 伝祥啓筆「渡唐天神像」(31020)
    狐月周林筆「渡唐天神像」(31016)
    武田信簾筆「綱敷天神像(重要美術品)」(31059)
    祖参賛「綱敷天神像」(31058)「人麿・天神像」(31098)「騎牛天神像」(31099)
    徳川斉昭筆・賛「束帯天神像」(31068)
    鈴木其一筆「束帯天神像」(31047)
    酒井抱一筆「束帯天神像」(31005)
    「北野天神縁起絵巻 巻上(重要美術品)」(31006)
  8. 東京国立博物館における出陳
    当法人所蔵品のうち、彫刻、工芸、中国絵画および日本絵画の一部を東京国立博物館に寄託しており、これら作品は同館常設展で展示活用されている。
  9. 慶應義塾大学ミュージアム・コモンズにおける出陳
    当法人所蔵品のうち、日本絵画の一部を慶応義塾大学アートセンターに寄託しており、これらが昨年4月に開館した同大学ミュージアム・コモンズにおいて展示活用され、大学研究者が加わった大学博物館らしい展示が想定される
  10. ( )は蔵品番号

    2.研究活動
    ①中国陶磁研究会

    当法人内に平成18年に設立した「中国陶磁研究会」では、その研究成果を会報にまとめ発刊(既刊会報 7 巻)しており、東京国立博物館の協力を得ながら特集を組んだ展覧会を開催するなど研究活動を行っている。
    今年度も研究会によって築かれた研究者との繋がりや東京国立博物館との協力関係を維持継続していくとともに、研究に関わる調査等を積極的に行う。
    また、会報第 8 巻発刊に向けテーマを定めて諸活動を行う。

    ②講演・講座

    当法人学芸員佐藤サアラは、これまで「中国陶磁研究会」における研究成果等の講演・講座開講を行っており、今年度も依頼を受けた場合これに応じる。

    ③教育活動への協力

    コロナ禍などのため延期されていた美術雑誌『国華』の常盤山文庫特集号が令和5年開催の創立 80 周年記念展に合わせ刊行することが決定した。
    本年度からこの編集作業が始まり、「書画」については東京大学の板倉聖哲教授が中心となりご担当くださり、「工芸」については佐藤学芸員が担当する。
    また、新たに掲載作品の撮影を行う。

    ④論文掲載

    令和2年に慶応義塾大学アートセンターに寄託した当法人所蔵日本絵画作品が、同大学文学部哲学科美術史専攻における東洋美術史教育に寄与している。
    また、同作品が昨年4月に開館した同大学ミュージアム・コモンズに展示活用され、学内に止まらず社会貢献が期待される。

    3.美術品の公刊

    出版事業への協力として学術機関、研究者、出版社等から、学術研究・美術鑑賞に益する出版物に当法人所蔵作品の掲載依頼があった場合、諸条件を勘案のうえ写真撮影に応じる。

    4.図書・図録の刊行および販売
    ①刊行

    創立80周年を記念し所蔵作品の図録発刊を計画しており、昨年度に引き続きと東京国立博物館と内容等について検討協議を継続して行う。

    ②販売

    「常盤山文庫中国陶磁研究会会報」(既刊7巻)を委託先の東京国立博物館および繭山龍泉堂において引き続き行う。
    また、既刊「天神さま」は引き続き東京国立博物館で行う。

    美術品の特別観覧

    学術研究上、当法人所蔵品の実見およびそれに伴う写真撮影の申し出があった場合、学術意義を検討のうえ、保存上の条件等を考慮し、これに応じる。

    6.修理保存

    寄託先の博物館等と連携し、修復が必要なものについては適宜行う。
    本年度は、慶応義塾大学アートセンターに寄託している次の2点の修復を行う予定である。
    「羅漢像(13009)」「群馬図(13061)」 ( )は蔵品番号

    7.美術品の購入

    当法人の所蔵品として相応しいと思われる作品があった場合、購入を検討する。

    8.諸会議等開催予定
    6月3日 事業報告、計算書類等について税理士・行政書士との打合せ
    10日 理事会
    24日 定時評議員会および理事会
    3月初~中旬 事業計画書、収支予算書について税理士、行政書士との打合せ
    中~下旬 理事会